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2011年12月

2011年12月30日 (金)

一年の締めくくりは夕焼けです

Pc210626_2  この一年ありがとうございました。写真は太平洋に沈む太陽です。冬至の前日午後4時20分の三重県志摩市浜島にあるホテルで見た様子です。一年間つたないブログにお付き合いいただき感謝です。どうぞ良いお年をお迎えください。

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2011年12月26日 (月)

樋口良健氏のこと

 もう15年以上昔のことになりますが。毎年この時期になると毎日新聞夕刊に、今年の音楽会のベスト10なる記事が掲載されたものです。記者は樋口良健氏です。氏は自らを地元音楽家の応援団を自任していました。その当時毎月20日の午後2時に名古屋栄の某ホテルの1室に報道関係者が集まる芸能部の記者クラブの例会があったのです。
 翌月の音楽会情報の発表の場でした。それぞれの主催者がチラシやポスターを持ち寄り、今で言うプレゼンを行うのです。私は当時から名古屋モーツァルト弦楽四重奏団の応援団を買って出ていたことから、何度かこの会場へ足を踏み入れていたのです。一人ネクタイを締め、如何にも役人という風情で、逆に目立った存在のようでした。私はイレギュラーな会員という事で、500円(コーヒー代)の参加費を納めた記憶があります。そんなことから演奏会場で受付をする私に声をかけて下さったのが樋口さんなのです。舞台裏で無報酬で走り回るど素人を素直に認めていただいたのです。演奏会の会場で顔を合わせるときは、一番後ろの右側が氏の指定席でした。顔を見ると細身の体つきから右手を少し上げて「よっ」と会釈をいただいたものです。
 毎月末には演奏批評が掲載され、演奏家はどのように聴かれたのか一喜一憂したものです。月評で一つでも褒めてもらえることが演奏家の喜びでもあったのです。しかし15年も前に定年を迎えると同時に月評は無くなりました。失われた20年に入ったのです。批評者はリストラの対象でした。他の新聞でも同じことです。そして芸能部記者クラブも無くなりました。ネットが取って代わったのです。
 昨年2月末新聞に訃報の記事が出されました。毎日新聞終身名誉職員。これが最後についた肩書きでした、享年73歳。いま、50代前後より上の演奏家で氏に励まされた人は多いと思います。文字で演奏家が励まされた時代が、かつて名古屋にもあったのです。朝日、中日、読売それぞれの記者が論陣を張っていたのです。

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2011年12月22日 (木)

楽器の再生(石巻から)

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 仙台の帰りに震災に遭った石巻を見てきました。震災で数多くの楽器が使えなくなりました。それでも思い出が詰まった楽器を懸命に再生しようと努力を続けている人がいます。
 楽器店ではピアノの再生中です。この店では天井すれすれまで水が来たということでした、でも、ボランティアの皆さんのお陰でここまで開店できるようになった、とおっしゃていました。次はお客様の楽器の再生です。仙台市内の弦楽器店でも水に浸かって膠のはがれたヴァイオリンをリペアしたという話も聞きました。
 市内で聞いたことは「帰宅困難?魚が昇天した後の匂いが大変だった」ということでした。映像では伝えられないことだと思いました。道路はまだいたるところで波打っていましたが、家屋の取り壊しが始まったばかりのところと、仮設の商店街が混在する状態でした。さて、いま私に何が出来るのだろう。帰りのバスの中で考えることしきりでした。まだ終わっていないんです。この先がとてつもなく長い、ということだけは間違いありません。
 写真はピアノのリペア作業です、脇には鍵盤とハンマーアクションの部品がありました、泥水に浸かったその色は、昨日毛越寺で見た建物の木の色を思い出させます、美しかったスプルースは一瞬の内にどれほどの苦しみを背負ったのでしょう。一つの部品にも記憶は残るのです。

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2011年12月18日 (日)

平泉中尊寺(能楽堂)

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 平泉の中尊寺にお参りしました。音楽ファンの私にはやはり金色堂に次いで能楽堂に興味があります。それは中尊寺の一番奥にありました。そして残念なことに写真の公開を自粛(禁止に近い)する旨の掲示がありました。私のブログは雑誌、放送に当たるかその規模は比べるまでもありませんが。不特定の人に公開されるのはやはり自粛だろうと思い、鑑賞者の席をお見せします。画面左が能楽堂の一部ですが正面にはとても立派な松の絵が書かれています。こんな風通しのいいところにそのままで。悪意を持った人には無防備に近いものがあります。しかし「善人なおもて・・・・、いわんや悪人をや」を思い出させるものがあります。神社仏閣には人を素直にさせる”なにか”があるのでしょうか。(岩手県の観光パンフレットに薪能の様子が掲載されていますので興味のある方はご覧ください。)
 保存を真剣に考えたら、金色堂のような鞘館を作ることになるかも知れません。それではお寺ではなくなるということにもなります。で、とどのつまり、ひっそりとこのまま、参拝した人だけの特典になったのかもしれません。それはこの場に立った人だけが味わえる感動の一つなのですね。すべて茶の間で分かってしまうのは嘘ですよね。そう演奏会も会場にお出かけください。ということになりました。

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2011年12月15日 (木)

楽都仙台から”光のページェント”

Pc130597_2  5年ぶりに仙台にやって来ました。もちろんこの時期は光のページェントです。写真はポスターで有名な通りに面した公園にあるイルミネーションです。以前尋ねたときには近くに音楽喫茶を見つけたのが嬉しくて、今回も尋ねたのですが残念ながらカレーショップになっていました。ヨーロッパの有名な指揮者名を冠した店の名前はもうありません。その指揮者も故人となりました。心が折れてしまったのでしょうか。
 でも、街の勢いは折れてなんかいません。観光客をもてなす人たちの知人、家族、親戚そのうちの誰かしらの家族がバラバラになったり、何らかの被害に遭ったのです。それでもその影は見せません。ここに来る人のすべてが上を見上げて歩くのです。(市役所前匂当台公園の様子)

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2011年12月11日 (日)

イタリアからのカレンダー

Pc100596_2_2  先月東京で開かれた弦楽器フェアで会った、イタリアの作家ファビオ・ダラ・コスタから2012年のカレンダーが届きました。説明は要りませんよね。なかなかおしゃれです。これがイタリア。
 裏表の印刷で縦62cm横42cmの大きさで立派な用紙を使っています。
このカレンダー(ブログ)を見ていただいた方に限って、来年が豊かな実りある年になりますようお祈りをいたしましょう。

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2011年12月 8日 (木)

アナログ回帰(ビデオテープEDベータ)

 かつて一世を風靡したEDベータのテープが30本近くあったのを思い出し、ネットオークションでテープデッキを入手しました。間違いなく10年以上再生していないものですが、再生して驚きました。例えばシノーポリ指揮ウィーンフィルの演奏会がBS生中継されたのを録画してたのですが、録画の終了をタイマーでセットしたので次の番組がそのまま録画されています。NHKのニュースが録画されていました。宮城県の補欠選挙で自民が僅差で負けたというニュースです。政治改革待った無し、と色めき立った自民党の慌てぶりが記録されていました。変わっていないなあ。という話はおいといて、、、、。
 と、いいながらマーラーの巨人を録画した私は「偉いッ!」といいたいのです。ウィーンフィルのメンバーは若く、コンマスのキュッヒルはヘッツェルの横で、シュミードルとオッテンザマー(Cl)が仲良く並んでいて。バルトロメイ(Vc)は頭が黒いままで。シノーポリのかっこよさと、まあいろいろ楽しみ方もあるもので、NHKホールからの生中継というテロップも臨場感を付け加えています。カラヤンのユニテルなどが思い切り編集したものではない面白みがあったのです。テープを巻き戻す手間などはやはりDVDに軍配が上がりますが今では見られないソースが結構あり、やっぱりアナログ回帰ということになってしまいました。古いものは良さが分かると他にはない楽しみにもなるのです。だから年寄りも・・とは言いませんが。温故知新という言葉を思い出しました。他のテープも早く見たいものです。
 この豪華メンバーはひょっとすると名古屋でマノン・レスコーを遣った時の東京公演だったのでしょうか、ミレッラ・フレーニ、ペーター・ドボルスキーの歌手陣を配した名演奏は語り草になっています。あのときのコンマスはキュッヒルでした。シノーポリをただ一度だけ生で聴けた幸せな一晩でした。音楽はいつも記憶をたどらせてくれます。

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2011年12月 4日 (日)

虎目(ヴァイオリンの裏板)は美しい

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 楽器の裏板は楓の板が発する虎のような縞模様がとても魅力的だと思いませんか。カルテットで作るとニスの色だけでなく、材料の木目模様にまでこだわることになります。
 一例に2組のセットの内、ヴァイオリンの裏板を披露します。左のレッドブラウンの2本が平塚謙一2010年作、右側に見えるゴールデンイエローの3本(手前はヴィオラ)がイタリアの作家レナト・スコラベッツァ1980年作です。やはりヴィオラは入りきりません。保管棚の様子をそのまま撮ったのでうまく写りませんでしたがその片りんはお分かりいただけると思います。ヴァイオリンが楽器としてだけでなく、工芸品として書画骨董などとともに投機対象になったりして、演奏家を困らせることが多々あるのですが、美しい楽器を見ていると飽きるということがありません。罪作りなものです。

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2011年12月 1日 (木)

楽器のこと(カルテットその3)

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 以前私が愛用しているカルテットを紹介しました。これはその第3弾です。作者は前に紹介した平塚謙一さんです。以前のセットに気を良くして2つ目のセットを頼んだのです。これでメンデルスゾーンの八重奏曲などをやったら楽しかろう。と思ったのです。音の出方はもちろん気に入ってます。実は先日東京で開かれた弦楽器フェアにここにあるチェロが出品されていました。何人かの方には楽しんでいただいたようでした。(申し訳ありません、実はとっくに売約済みだったのです。)同時並行してつくったヴァイオリンが先のパリのコンクールで23位に入っていました。(おめでとうというべきか残念というべきか、本人は微妙な言い方ですが、これは立派なものだと私は思います。ちなみに昨年のミッテンバルトのコンクールでは19位)この楽器はもちろんカルテットを勉強する学生さんに無償で貸し出されるためのものです。将来はこのはな音楽祭のレジデンツカルテットを6組持ちたいと考えています。6組目はチェロのとびっきりいいものがあと一本欲しいのですが、これが最難関。夢は坂の上のかなたにあります。
 3~5組目のカルテットセットに興味のある方は(カルテットその2)をご覧ください。一部を紹介しています。

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